猫に合わせたキャットフードを選ぼう

原産国と原産地は違う

安心・安全なキャットフードを選ぶなら、原産国と原産地のどちらを重視すればいいのでしょう? 自分の愛描の健康に気を配っている方なら、その餌がどこで作られたものかは軽視できない問題ですよね。

しかし、色々な商品の品質表示欄を比較しながら見てみると、「原産国」と「原産地」の二種類の表記があることに気付くはずです。 キャットフードの品質にこだわる人でも、この違いをきちんと理解している人は少ないのではないでしょうか?

でも本当に安全なキャットフードを選ぶのなら、原産国と原産地の違いを頭に入れておく必要があります。 「このメーカーを選んでおけば安心」という噂を聞いて購入したのに、実は危険な材料を使用していたなんてケースもあるのですから。

キャットフードの品質にこだわるなら、原産国と原産地の違いを知ること

その違いを簡単に言えば、「原産地」はそのキャットフードの原材料(肉や野菜など)の産地がある国のことです。 そして、「原産国」とは、最後に原材料を加工した工場がある国を指します。

たとえば、A国で採れた原材料をB国で加工し、次にC国で調理して缶詰にした場合、C国が原産国になるわけです。 言い換えれば「最終加工地」ですね。

つまりアメリカの会社の製品でも中国産の材料が使われている可能性もあるので、メーカーやブランドの名前だけを見て信用するのは問題なのです。

最も信頼できるのは、原材料から製造工程まで自分の国で一貫して行っている会社の製品(完全生産品)なのですが、そういう製品が入手しにくい場合は、原産国よりそれぞれの原材料の「原産地」の表示をきちんとチェックして選んでください。

何故「原産地」は重要なのか?~「チャイナフリー」という考え方

自分や家族の口に入る食品を購入する際に、「中国産は避ける」という方も少なくないでしょう。 勿論、中国産の中にもきちんとした物もあるでしょうが、数々の食品偽装事件が報道された結果、すっかりネガティブなイメージが定着した感じがあります。

しかし、実はペットフード業界のほうが更に「中国産」に神経を尖らせているのです。 2007年、アメリカで中国産のペットフードを食べたことによって数千匹の犬や猫が亡くなるという悲しい事故がありました。 原因はペットフードの中に含まれた「メラミン」です。

中国では人間用の粉ミルクにもメラミンが混入された事件がありましたが、本来このメラミンは「樹脂」、つまりプラスチック製品の材料であり、生物が食べられるような物質ではありません。 しかしこのメラミンを成分分析すると、たんぱく質の含有量が多くなるという特性があるのです。

それに目を付けた中国の悪質な業者が、安価で栄養分を偽装できるメラミンを流通させました。 そのメラミンが混ぜられた小麦グルテンを使ったペットフードによって、多くのペットが腎不全で命を落とし、中国産の原材料の危険性を再認識させるような大事件になったのです。

これがキッカケとなって、日本でも新たなペットフードの基準が設けられましたし、「中国産材料不使用」(チャイナフリー)を宣言するメーカーも出てきました。

「原産国」と「原産地」は違っていても良いの?

メラミン混入によるペットの大量死亡事件が起こった背景には、「メーカーが全ての原材料をチェックできない」という要因があります。 実はこの事件以外にも、不適切な原材料によるトラブルがなかったわけではありません。

日本でもコンビニやスーパーで消費期限が切れた弁当や廃棄食品が横流しされて、ペットフードの材料として使われるという事例もありました。 そうなると当然、穀物や調味料、香辛料などペットの食料として好ましくない成分が含まれてしまいますし、腐敗を防ぐために防腐剤が追加される可能性もあります。

一方、「穀物不使用」(グレインフリー)を謳う欧米のメーカーでも「人間の食用に適さない肉」がペットフードとして使用されることは珍しくありません。 たとえば鶏肉なら、丸ごと粉砕機にかけて、内臓や骨、爪、くちばしなどが混入したものを原材料にすることもありますし、病死した家畜の肉を使うのもペットフードの基準からすれば違法ではないのです。

勿論、事故が起きればメーカーにとっては重大な不祥事ですから、危険な材料を避けたいのは当然です。 しかし原材料の調達や加工などを外部に委託しているような会社では、充分な品質管理ができないのが実状なのです。

ですから安心・安全なキャットフードを購入したいのなら、自国の原材料を使用し、自社工場で加工、生産している会社の製品を選ぶことが最善なのです。 つまり、「原産地」と「原産国」が同一の「完全生産品」がベストだといえるでしょう。