猫に合わせたキャットフードを選ぼう

どの原産国のキャットフードがよいか

「原産国」の表示、信用してもいいの?

ペットフードの原産国というのは「最終加工地」、つまり原材料を加工して製品にした工場がある国を指します。 ただし、できあがったものを単に缶に詰めたり、検査したり、ラベルを貼っただけでは「加工」には当たりません。

単にラベルを貼っただけで原産国と認められるのであれば、中国の工場で作ってフランスでラベルを貼れば簡単に「原産国・フランス」という製品が出来上がってしまいますからね。 この件に関しては、「原産地規則」というものがあり、関税分類(HSコード)によって厳格に決められます。 つまり実質的にその製品を製造したのが中国ならHSコードも中国になり、その後、別の国でパッケージングされたとしても、HSコードは変わらないのです。

このシステムにより、複数の国を迂回させることによる原産国の偽装を防いでいるのですね。 ですから、キャットフードの原産国を知りたい場合は、HSコードを見ればいいのです。

キャットフードの原産国、安心できる国はどこ?

キャットフードの原産国は、大まかに分けて次のように分類されます。

  • アジア(日本・中国など)
  • ヨーロッパ(フランス・ドイツ・イギリス・イタリアなど)
  • 北米(アメリカ・カナダ)
  • オセアニア(オーストラリア、ニュージーランド)

それでは、どこの国のキャットフードが安心なのでしょうか? 各国の特徴や評価を検証してみましょう。

アジア

アジアのペットフードですが、率直に申し上げて評判は芳しくありません。 安全意識の低い中国は論外ですが、わが日本もあまり褒められたものではありません。 それはペットに対する意識の違いでしょう。

「ペット大国」と言われる欧米に比べると、かなり遅れをとっていたのが現状なのです。 日本は、人間用の食品に対する安全意識は高いのですが、ペットフードに関してはまだまだ後進国です。

メラミン混入事件が起こるまでは、原産国や原材料の記載、賞味期限の表記義務もなかったのですから驚きです。 新基準ができて多少は改善されましたが、未だに猫にとってリスクのある穀物を使用している製品が多いのも、その意識の表れです。

穀物は肉類に比べて安価なので、かさ増し材料として使用すればコストが抑えられるのです。 しかし、それは言い変えれば「ペットは家族」と言いながら「少しでも安い餌を選ぶ」という飼い主の意識を反映しているのかも知れません。

厳しいことを言いましたが、基本的に日本は品質管理に関して定評がある国です。 基準が厳しくなれば、すぐにそれに合致した製品を作る能力がありますし、現に欧米に負けないキャットフードもいくつか出てきています。

国産のキャットフードの長所を挙げるとすれば、猫の嗜好に合わせた製品を開発するのが上手いということでしょう。 商品構成がシンプルな外国製キャットフードと比べると、味のバリエーションも豊富で、猫が飽きずに食べられるような工夫をしています。

しかし日本産キャットフード一番の利点は、「素早いリコールが可能」であるということです。 もし製品に問題が見つかった場合は素早く対応し、店頭から回収できるため、被害を最小限に抑えることができるのです。 これは海外のメーカーには真似できない安心感ではないでしょうか。

ヨーロッパ

ペットを大切にすることで知られているヨーロッパは、キャットフードの基準も厳しいものになっています。 原産地や成分の表記も詳細ですし、穀物不使用(グレインフリー)はもはや標準仕様になりつつあります。

ほとんどのメーカーが「中国産不使用」という方針をとっていますし、自社工場で一貫生産している会社も多いので、品質管理の点でも信用できます。 ひとつだけ問題があるとすれば、日本で購入するには、長い距離を経て輸入しなければならないという点です。

船での輸送には相当の期間を要しますので、輸送中の温度や湿度による劣化の可能性もないとはいえません。 そんな事情もあってか、フランスのロイヤルカナン社は2014年、生産拠点を韓国に移すことを発表したのですが、この時はネット上で不買運動まで起きました。

このことからも分かるように「ヨーロッパ製」や「自社生産」というキーワードは、もはや一種のブランドにまでなっているのです。

北米

北米産のキャットフードも根強い支持を得ていました。 語尾が過去形になってしまった理由は、例のメラミン事件の当事者がアメリカのメーカーだったからです。

勿論、一番責任が重いのは、毒物を食品として横流しした中国の業者ですが、この事件がキッカケとなって、多くのアメリカのメーカーが、製品の製造工程の大半を外部に委託していた事実が露呈してしまったのです。

残念ながらアメリカ産のキャットフードは評判を落としてしまいましたが、同じ北米でもカナダのメーカーは高い評判を保っています。

オセアニア

最後にオセアニアですが、オーストラリアやニュージーランドも豊富な自然資源をバックに自社生産にこだわったメーカーが多く、安全面の評価も上々です。

猫には消化が困難な穀物やグルテンを一切使わず、オーガニックな原材料を積極的に取り入れるなど、アレルギーを持った猫にも安心して与えられるキャットフードも開発しています。

オーストラリアではペットフード工業会が生産施設や品質管理に厳しい基準を設けており、その基準を満たした製品が輸出されるため、信頼性には定評があります。